- 勉強における記憶の仕組み
- 暗記をする上でのコツ

あなたはどのように暗記をしていますか?
私が暗記法に興味をもったのは中学校に進学したときです。
記憶力が壊滅的だった私は中学校で習う勉強についていけませんでした。
記憶力が悪いのは今でも変わりませんが、記憶のメカニズムを知ったことで、暗記は得意だと胸を張っていえます。

今回は勉強における2つの暗記のコツを解説します。
目次
暗記のコツ①「チャンク化」
1つ目の暗記のコツは短期記憶の性質を利用したものです。
作業記憶の容量
短期記憶は脳の記憶能力の1つです。
この短期記憶は、1時的に記憶を保管しておくシステムです。
たとえば黒板に書いてあることをノートに書き写すときは次のステップを踏んでいます。
板書の内容を頭に入れる
↓ ↓ ↓
その内容を覚えたままノートを見る
↓ ↓ ↓
ノートに書く
このステップの真ん中「その内容を覚えたまま」に注目してください。
このように何かの作業をする上で、ほんの少しだけ覚えておくシステムが作業記憶と呼ばれるものです。

この短期記憶には容量が存在します。
1ケタの数字の場合は7つほどみたいです。
実際次の2つの数字列では覚えやすさが全く違うと思います。
7573472
96639701
単語になると4~5個程度しか覚えられないみたいです。

暗記術「チャンク化」
「ちょっとしか覚えられないんだね……。」とガッカリするのは早いですよ!
少しの容量しかない短期記憶を有効活用するための暗記術があります。
それは、チャンク化です!
チャンクとは「塊、ブロック」を意味する言葉で、
チャンク化はそのまま「ブロックとしてまとめて覚える手法」になります。
先ほどの8ケタの数列
96239701
は1つの数字で1つのチャンク、計8つのチャンクとして認識していました。
しかしこの数列を次の図のように見るとどうでしょうか?

9623と9701、2つのチャンクにまとめることで、いきなり覚えやすくなりましたよね。
数字以外、たとえば英文なら、単語くぎりで覚えるよりも、文章で覚えたほうが短期記憶の容量を増やすことになります。

怪しい暗記術「ホールド法」
短期記憶に関して紹介しておきたい暗記術がもう1つあります。
それはホールド法と呼ばれるものです。
ホールド法の手順はこちら。
覚えたいものを見る
↓ ↓ ↓
15秒間何も考えずにボーっとする
↓ ↓ ↓
まだ覚えているかチェックする
情報を持っておいて(ホールド)、短期記憶からより深い記憶システムに情報を送り込もう、というのがホールド法の作戦です。
この暗記術はビリギャルで紹介された勉強法なんですが、2019年5月現在では、科学的な根拠はないみたいなんですよね。
なのでオススメはせずに紹介だけしておきます。

暗記のコツ②「間隔反復」
2つ目の暗記のコツは長期記憶の性質を考慮したものです。
短期記憶→長期記憶
メインの記憶システムには短期記憶のほかに長期記憶があります。
長期記憶はその名の通り、数年から一生記憶を保つシステムです。
勉強においては、いかに短期記憶から長期記憶へ定着させられるかが勝負になります。

暗記術「間隔反復」
情報が短期記憶から長期記憶へ送られるためには以下のステップを踏む必要があります。
- 脳の整理時間を設ける
- 繰り返し学習する
脳は記憶を整理するために時間を要します。
さらに、繰り返し学習して、脳に「この情報は大事だから長期記憶にとっておいて!」とアピールすることも重要です。
そしてこの2つを効率よくこなす暗記法が、間隔反復学習と呼ばれるものになります。
- 勉強した翌日に復習する
- さらに3日後に復習する
- さらに1週間後に復習する
- さらに1ヶ月後に復習する
間隔反復学習をサポートするWebサイトもあるので、見てみてくださいね。

まとめ:暗記のコツ
- チャンク法
- 間隔反復
今回は2つの暗記法を解説しました。
どちらの暗記法も脳の性質に基づいたものなので、効率よく暗記できますし、人や仕事を覚えたりするのにも応用できます。
暗記のコツを理解して、ストレスフリーに暗記勉強をしましょう。