
いきなりですが、質問です。
あなたの才能はなんですか?
才能というと、
「バスケットボールで全国大会優勝!」や、
「東京大学に合格!」みたいな、
突出した能力を思い浮かべる方が多いんじゃないでしょうか。
私は自らの才能を探すために、昔の成功体験を振り返っていました。
自分がこれまでに成し遂げてきたことの中に、才能を知る手がかりがあると信じていたんです。
しかし実際には、納得にいく手がかりは得られず、過去の栄光にすがるだけでした。
そんなときに出会ったのが本書、
『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』です。
今回は『さあ、才能(自分)に目覚めよう』の書評を行います!
目次
『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』
『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』では、自分の強みを伸ばす重要性が語られています。
強みの方程式
自分の得意なことを伸ばすのがいいのか。
自分の苦手なことを克服するのがいいのか。
世間的に叫ばれているのは後者の、苦手の克服です。
これは公教育の一律性の影響なので仕方ありません。

しかし大人になった今でも、そのままの考えでいいのでしょうか?
ストレングスファインダーを開発したGallup社の調査によると、
苦手を克服するよりも、得意を伸ばすほうがはるかに効率がいいみたいです。
そして次の、強みの方程式が導かれました。
才能×練習=強み
猛練習(5点)によって才能の欠如(2点)を補った場合、
強みのスコアは5×2=10点となります。
一方で、才能もあり(5点)努力も欠かさなかった(5点)場合、
強みは5×5=25点です。
これは才能の穴を埋めようとした場合の10点とは大きな差があります。

才能を見出す
『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』にはこのような話もあります。
作家のマーク・トウェインは、死後、天国の門で聖ペテロと出会った男の話を書いている。
男は生涯抱いていた疑問を賢人として知られる聖ペテロにぶつけた。
「聖ペテロ、私はずっと軍の歴史に関心がありました。誰が史上最高の将軍ですか」
聖ペテロはすぐに答えた。「簡単だ。あそこにいる男だよ」
「何かの間違いでしょう」。男は当惑した。
「彼とは地上で知り合いでしたが、ただの労働者でしたよ」
「友よ、その通りだ」。聖ペテロは答えた。
「彼は史上最高の将軍だった。もし彼が将軍になっていたらね」
『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』p29より引用
これを読んだ私の感想は「才能が埋もれたままだと悲しいな」でした。
せっかく生まれ持った才能があるのに、苦手なことに時間を使うのは、損を感じてしまいます。

ストレングスファインダーを受ける前
私はストレングスファインダーを受ける前に本書を読みました。
なので診断を受ける前の感想と、受けた後の感想をわけて書きます。
受ける前の感想はこちら!
- がんばれば何でもできるでしょ
- とはいえがんばる気にはなれない
がんばれば何でもできる
はじめに『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』を読んだときは、
「がんばればできないことはないんだから、可能性を否定するようなことを言うなよ!」って感じでした。
本書では、
「努力すれば、何にでもないたいものになれる」という格言を信じても、苦しみからは逃れられない。
『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』p14より引用
と、部分的に否定的なスタイルをとっています。
根っからの苦手克服体質だった私は、この言葉に少しいらっとしながら、読み進めました。

がんばる気になれない
とはいえがんばる気分にはなれないんですよね。
苦手克服タイプの人にはあるあるだと思います。
苦手を克服するには多くの時間と相応の失敗を要します。
なので何か行動を起こそうと思っても、これまでの失敗体験が尾を引くんです。
さらに苦手克服タイプの人の成功体験は、本当は苦手だけど、無理にがんばったことだったりします。
そりゃあ過去の成功体験を振り返っても才能が見つからないわけです。
ストレングスファインダーを受けた後
ストレングスファインダーを受けた後では意見が大きく変わりました。
しかし苦手克服タイプの逆意見というわけではありません。
実は私の「苦手を克服しよう」という行動パターンは、才能と結びつきがあったんです。
ストレングスファインダーの結果
ストレングスファインダーでは34個の才能の中から、
あなたが持つTOP5の才能が明らかになります。
私のTOP5はこちらでした。

特に第3位を見てください。
「回復志向」という問題解決の才能があります。
私はこの「回復志向」の才能を知らず知らずのうちに、自分の苦手を克服するために使っていたんです。
「回復志向」の資質を持つ人は自分に厳しすぎることがあります。自分を見つめる場合は知識不足やスキル不足といった改善できる課題に、あるいは自分以外の具体的な課題に目を向けてみましょう。
『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』p48より引用
「自分のダメなところを直したい」という気持ちに気付いていなかったために自分の首を絞めていた、ということがわかりました。
才能の無駄遣いどころではなく、才能の悪遣いです。

「才能」に対する見方が変わった
ストレングスファインダーを受けてからは、「才能」というものに対する見方が変わりました。
「才能が発掘できなくても困らないでしょ」と思っていましたが、自覚していない自分の才能によって自分の首を絞めていたことがわかり、「才能は明らかにしたほうが良い」と思うようになったんです。
せっかくの才能を持っていても自覚が無ければ、使い方を考えることができません。
私の場合、「回復志向」の才能を用いれば自分のほかの才能の欠点を改善し、より能力を高めることができるでしょう。
その自信もあります。
ですが「回復志向」によって自分を追い詰めていたのが、これまでの私です。
自分を高めるだけでなく、自分に合った生き方を模索するためにも、才能を明らかにすることは大きな意味があると思います。

「才能」の使い方が変わった
ストレングスファインダーを受ける前は「可能性を否定するなんて冷たい本だな」と思っていました。
しかし診断を受けた今では、『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』は可能性を否定しているわけではないとわかりました。
本書ではそれぞれの才能における行動アイデアを知れます。
そこには「あなたの才能に合った仕事」ではなく、「今の仕事であなたの才能を活かす方法」が書かれていました。
要は才能の使い方を誤らなければなんでもできるということです。
人によってアプローチは異なりますが、誰にでも可能性はあります。

まとめ:『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』
人生の教科書
『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』 は人生の教科書と呼ぶほどの良書です。
私は「内省」や「収集心」の才能を活かすためにブログやTwitterに力を入れるようになりました。
「運命思考」の才能を知るために散歩をしたり、人の相談に乗ったりもしています。
するとこれまで感じていた「これは自分のすることなのかな」といった違和感がキレイになくなりました。
胸を張って生きることができています。
あなたも『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』を受けて、あなただけの人生を歩みませんか?