この「まっちの勉強ノート」は、
まっち が勉強して実践した内容を

「この言葉どういう意味?」
「結局何が言いたいの?」
自分が丹精込めて書いた文章が「内容が伝わらない!」といわれると悲しいですよね。
「新しい文章力の教室」では丁寧さこそが、読者に内容を伝えるために必要なことだとされています。
今回は「新しい文章力の教室」4章の「内容が伝わる丁寧な文章の書き方」についてです。
目次
伝わる文章の条件とは?
「新しい文章力の教室」では一貫して、「完読されること」が良い文章の条件だとされています。
第4章は「丁寧な言葉遣いでしっかり伝える」がテーマです。
お手軽にこなれ感を演出できる技法も使い方を間違えると、読者の完読を妨げてしまいます。
ここでは私が特に「役に立った」と思ったテクニックとその注意点について解説しますね。
伝わる文章の書き方
今回紹介する伝わる文章の書き方のポイントはこちら!
- 体言止めは最小限に
- ボンヤリワーに注意
- 客観的根拠を述べる
- 1語目の読点をやめる
- 「こと」「もの」を減らす
①体言止めは最小限に
1つ目のテクニックは体言止めの使用を最小限に留めることです。
- まっちはブログに生き甲斐を感じるフクロウです。
- まっちはブログに生き甲斐を感じるフクロウ。
体言止めとは文末を名詞や代名詞で終わらせるテクニックです。
文章にリズムを良くしたり、文末表現の幅を広げたりと、うまく使えば文章のレベルを引き上げることができるんですよね。
しかし体言止めにはデメリットがあります。
それは、読者に負担を与えることです。
次の例を見てください。
「まっちの勉強ノート」は明日更新。
この文章は体言止めを使い、文末を省略しました。
省略された文末は「される」です。
それではもう1度、今度は読者の思考プロセスに従ってみていきましょう。
まず読者の頭には4つの選択肢が浮かびます。
- 更新する(現在・能動)
- 更新される(現在・受動)
- 更新した(過去・能動)
- 更新された(過去・受動)
この中から文脈に最適な文末を補完しなければなりません。
ここで元の文章を再確認すると、
「まっちの勉強ノート」は明日更新。
主語は「まっちの勉強ノート」、
時間は明日、
だという情報が得られます。
読者はこれらの情報を加味して、②更新される(現在・受動)が正解だとわかるわけです。
この一連の類推が読者に負担を与えるんです。
体言止めは便利だけど読み味を落とす諸刃の剣。
使うのはここぞというときだけにしておきましょう。

②ボンヤリワードに注意
2つ目のテクニックは具体性に欠ける「ボンヤリワード」に注意することです。
こちらの例を見てください。
- 「あなたにまっち」は元家庭教師によるWebサイト
- 「ああたにまっち」は元家庭教師による学びブログ
上の文では「Webサイト」となっている部分を「学びブログ」に改善しました。
インターネット上で作られたページはどれも「Webサイト」と呼ばれるため、上の文のように「Webサイト」では情報量が少なく、ボンヤリしています。
しかし「学びブログ」とすることで、「学びに関するブログ型のWebサイト」と具体性が増しました。
「Webサイト」のように具体的でない単語を、「新しい文章力の教室」では「ボンヤリワード」と呼び、注意しています。
よく使われるボンヤリワードはこちら。
- プロジェクト
- ストーリー
- コンテンツ
- 作品
- 番組
ボンヤリワードを使いそうになったら、具体的な言葉に置き換えたり、情報を追加するようにしましょう。

③客観的根拠を述べる
3つ目のテクニックは「らしさ」を述べる場合は客観的根拠を述べることです。
次の例を見てください。
- まっちらしさの溢れる華麗な文章力で読者を魅了した。
- 100日も連続でブログを更新しているまっちらしさの溢れる華麗な文章力で読者を魅了した。
上の文に登場する「まっちらしさ」は、どんならしさなのかが欠けていて、説得力がありません。
それに対して下の文では、「100日も連続でブログを更新しているまっちらしさ」と客観的根拠を述べたので、「この『まっち』という人はブログを続けているんだな。それなら文章力が高いのも頷ける。」となりますよね。

「~らしさ」「~ならでは」「~でおなじみ」といったフレーズは読者に前提知識を求めるため、独りよがりなニュアンスが生じてしまいます。
なのでこれらの単語を使う場合には、誰が読んでも納得できるような客観的な根拠を述べるようにしましょう。

④1語目の読点をやめる
4つ目のテクニックは文頭1語目の読点をやめることです。
「文頭1語目の読点」はこういうものを指します。
- たとえば、こんな感じ。
- なので、これらの単語を使う場合には、
「これの何がダメなの?」って思う人が多いんじゃないでしょうか。
「しかし、」「そして、」など接続詞+読点の形は、Webや書籍に関係なく、多くの方が使っています。
何がダメなのでしょうか?
実は文頭1語目の読点は、間の抜けた印象を与えてしまうんです。
声に出して読んでみるとよくわかります。
1語目に読点を使うと小学生の音読のように、幼稚な感じを与える文章になってしまうんですよね。
- たとえばこんな感じ。
- なのでこれらの単語を使う場合には、
1語目の読点が消えるだけで、間延びせずに、大人っぽい印象が生まれました。
「文頭1語目の読点はやめる」は絶対的なルールではありませんが、しっかり改善することで、大人っぽく伝わりやすい文章になりますよ!

⑤「こと」「もの」を減らす
5つ目のテクニックは「こと」や「もの」を減らすことです。
- 勉強したことをブログに書くことで、成長することができる。
- 勉強内容をブログに書けば、成長できる。
上の文は「こと」の3連発でくどいですよね。
下の文は「こと」を違う表現に変えてくどさを取り除きました。
「こと」や「もの」は文章を名詞化できて便利ですが、何も考えずに使用していると、重複してしまいます。
- ブログは私に欠かせないものだ。
- ブログは私に欠かせない勉強ツールだ。
「もの」を「勉強ツール」という具体的な表現にさしかえました。
「こと」や「もの」はボンヤリワードになる場合も多いので、普段から使用を控えるのがオススメです。

まとめ:伝わる文章の書き方
- 体言止めは最小限に
- ボンヤリワーに注意
- 客観的根拠を述べる
- 1語目の読点をやめる
- 「こと」「もの」を減らす
今回は「新しい文章力の教室」の第4章の「内容が伝わる丁寧な文章の書き方」についてまとめました。
次回は第5章の「読んでもらうための工夫」をまとめます。